東京で地理に関わる仕事に従事していましたが、年末年始の帰省中に能登半島沖地震で被災した経験が大きな転機となりました。大学では、地理を専攻する中で防災についても学び、防災士の資格も取得していましたが、実際に被災者として目にした光景は、これまでの学びや想像をはるかに超えるものでした。ブルーシートで覆われた街並みや損壊した道路、蛇口をひねっても水が出ない生活などを経験してショックを受けました。

 しかし、仕事始めとともに東京へ戻ると、何事もなかったかのように日常が続いており、その大きなギャップに苦しさを感じました。そうした中で、能登の看護師不足に関する記事をネットニュースで目にし、少しでも地元の力になりたいと思ったことが、看護師を志すきっかけとなりました。そして、そのような思いから、地域に根差した実績があり、実家から通学しやすい本校を志望しました。

 私の所属する25期生は、明るく元気な現役生と、さまざまな人生経験を持つ社会人学生の個性豊かなメンバーで構成されています。クラスは活気のある雰囲気で、テストや実習、学校行事などの場面ではみんなで協力し、目標に向かって一丸となって取り組んでいます。また、先生方との距離も近く、温かくアットホームな環境の中で、いつでも親身にご指導いただいています。

 年齢の異なる友人たちとも関わる中で、困ったことや難しいことを相談し合いながら、お互いの趣味について語り合うなど、楽しみながら切磋琢磨する日々を送っています。入学当初は世代間のギャップに戸惑うこともありましたが、今では充実した日々を送りながら、毎日楽しく学習しています。

 対象者の過去・現在・未来を見つめ、今必要な援助を提供できる看護師になりたいと考えています。現在の状態のみに着目するのではなく、その状態に至るまでの人生や、回復・寛解後の生活、さらには緩和ケアまで含めて捉えることが重要であると感じています。10代の頃に精神的な不調で苦しんだ経験や、被災を経験したことから、最も困難な時期を乗り越えてきました。その後も人生は続いていくものであり、先を見据えて支えていくことの大切さを強く実感しました。対象者とそのご家族の思いに寄り添い、その時々に応じて適切な援助を提供していきたいです。

 また、これまでの経験から精神看護や災害看護にも関心がありますが、卒業後は特定の領域にとらわれず、目の前の課題に真摯に向き合いながら、多くのことを学び、吸収していきたいと考えています。